マウスピース矯正
マウスピース矯正とは
マウスピース矯正とは、ワイヤーやブラケットを使わず、透明なマウスピース型の装置で歯を動かす矯正方法です。目立ちにくく、周囲の人に気づかれにくいのが特徴です。
人と会う、人と喋る機会が多い仕事の方でも、他人に気づかれずに歯列矯正を行えるマウスピース矯正は、社会人の方や年配の方でも負担が少ない矯正方法といえます。
マウスピース矯正はこんな方にお勧めの治療法です
- 仕事上、見た目を気にする人
- 矯正中もしっかり歯磨きしたい人
- 歯を抜かずに出っ歯を治したい人
- ホワイトニングを同時にしたい人
マウスピース型矯正装置(インビザライン)とは
マウスピース型矯正装置(インビザライン)とは、アメリカのアラインテクノロジー社が提供しているカスタムメイドの矯正装置で、コンピュータを用いて作製した透明なマウスピースを段階的(1~2週間ごと)につけ替えて歯を動かす歯科矯正システムです。患者さま一人ひとりの治療計画に合わせたオーダーメイドの矯正装置で、これまで世界100ヶ国以上で1,000万人以上の治療実績があります。(2021年4月現在)
透明な装置ですので、装着しても目立ちにくく、また必要に応じて取り外すことができます。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)はこんな人にお勧めです
マウスピース型矯正装置(インビザライン)の特徴は、装置が透明なマウスピースであることです。装着して日常生活を営んでも他人に気づかれることはほとんどありません。自分で取り外すことができるので、従来のワイヤーを使用した矯正治療よりも快適で気軽に行えます。
透明で、口元は美しいまま
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は薄い透明のプラスチックでできています。装着しても注意して覗き込まないとマウスピースだとわかりません。
従って、治療期間中であっても口元を気にせず笑顔を見せることができますし、矯正治療に気づかれにくいです。
自分で簡単に取り外せてとても快適
矯正治療を従来のワイヤーで行う場合、お口の中が虫歯になりやすい状況になりがちですが、取り外しが可能なマウスピースですのでお口の中のケアが簡単で安心です。自分で取り外しが可能なため、歯磨きしやすくいつも清潔にすることができます。食事もこれまで通り行えます。
独自のコンピュータシミュレーション
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、独自の3D治療シミュレーションで作ったプログラムで、段階的に歯がきれいに並ぶ状態までをシミュレーションしながらマウスピースを作る技術です。
3D光学スキャナー「iTero(アイテロ)」とは
「iTero」とはお口の中をスキャンする3D光学スキャナーです。従来の歯の型取りのような苦しい思いをする必要がなく、短時間でスキャンできます。
また、データはそのまま送信できるため、従来よりも治療の開始を早められ、長くお待たせすることがありません。
iTero(アイテロ)の特徴
- 高精度なデータで細部まで再現できる
- 不快感のない型取りができる
- 短時間で効率的に治療ができる
- より安心・安全
- インビザラインでの治療がスムーズ
マウスピース型矯正装置(インビザライン)のメリット
- 透明で目立ちにくいので、話すときも気にならない
マウスピースは薄く透明なので、歯につけていても目立ちにくいのが大きな特徴です。歯茎までの薄く滑らかな装置なので、舌側矯正装置のような厚みや凹凸がないため、喋りづらさや発音障害がありません。接客業務などの仕事をされている方でも気軽に矯正を始めることができます。 - 矯正治療特有の痛みはほとんどない
ワイヤーの矯正装置を使用しないため、装置がお口の中で当たる痛みや、それが原因で口内炎が生じることはありません。矯正治療中は上下の歯を噛んだ時にマウスピース全体に力が分散するため、移動中の歯に特に痛みを感じるということがありません。新しいマウスピースに交換した直後は締めつけられるような感覚(痛みと違和感の間くらいの感覚)がありますが、時間経過とともに消失します。 - 取り外しができてとても清潔
マウスピースは取り外し可能なので、食事のときは取り外せます。また、マウスピースを外した状態で、歯磨きやフロスも普段通り行えます。従来型の矯正装置のように装置と歯面の間に食べ物やプラークが沈着することがないので、矯正中は歯や歯周組織を健康に保てます。また、マウスピースは歯ブラシで簡単に洗浄ができ、いつもきれいに保てます。 - 金属アレルギーにも安心
マウスピース型矯正装置(インビザライン)はプラスチック製のため、金属アレルギーを引き起こす心配がありません。重篤な金属アレルギーの方でも安心して矯正治療が可能です。装置のこすれによる痛みはありません。 - 通院頻度は1.5~2ヶ月ごとに一度
通院回数が少なくてすむので、ご多忙な方でも治療を受けやすいです。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)のデメリット
- マウスピースの装着時間を守らないと歯が動かない
患者さまご自身で取り外しができるマウスピース型矯正装置(インビザライン)ですが、治療の効果を得るためには、長時間(1日20時間以上)装着する必要があります。マウスピースを外している時間が長いと十分に歯が動かないなど、治療効果を左右する場合もあります。食事や歯磨き以外はマウスピースを装着し続けることが重要です。 - 治療できないケースがある
患者さまの歯並びやお口の状態によっては、マウスピース型矯正装置(インビザライン)では治療できないことがあります。マウスピース型矯正には、従来の矯正とは異なる特有の知識と技術が必要です。治療計画を立てるドクターによって、効果や治療結果に大きな差が出ます。失敗しないためにも医院選びはとても重要です。
治療の流れ
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STEP1初診相談
患者さまの歯並びのお悩みやご希望をお伺いし、歯並びや噛み合わせの状態を確認します。また、治療に関するご説明を行います。この時、マウスピース矯正で治療が可能な歯並びかどうかも判断します。おおよその費用や治療期間についても初期相談時にご確認ください。
この時点で不安な点や疑問点があれば、些細なことでもどんどんご質問ください。不安が残ったまま治療に進むと、後々トラブルや治療の失敗につながることがあります。治療開始や検査を希望される場合は、口腔内の検査に進みます。
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STEP2口腔内の精密検査・歯型の採取
口腔内を検査し、歯列及び頭部のレントゲン撮影や口腔内及び顔面の写真撮影を行います。矯正開始前に治療が必要な歯周病や虫歯があった場合、そちらの治療を先に行う場合があります。
また、高精度3D口腔内スキャナーiTeroを使い歯形を採取します。従来のように口にシリコンを詰めてしばらくの間我慢をしていただく、ということがありませんので、患者さまの負担が大幅に軽減します。スキャンした歯形はリアルタイムで確認できるため、歯形が不鮮明な場合はその場で修正が可能です。
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STEP3治療計画のご説明
精密検査と歯型の採取で得た結果を基に作成した治療計画のご説明をします。3Dシミュレーション動画(クリンチェック)を実際に見ていただき、最終的な歯並びの状態や、歯の移動のシミュレーション動画を一緒に確認します。
また抜歯の必要性の有無など、具体的に矯正治療を行ううえでの治療方法や注意事項、契約内容についても詳しくご説明します。
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STEP4マウスピースを作成
治療を開始する場合、歯型のデータはマウスピースを製作する会社へ送ります。アメリカのアラインテクノロジー社で3Dシミュレーションしたアライナー(インビザライン)を作製します。
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STEP5治療開始・治療期間
アラインテクノロジー社から送られてきたマウスピースの矯正装置をお渡しして、矯正治療の開始です。ご自身で2週間に一度のペースでマウスピースを交換していただきます。治療期間中は必ず決められた装着時間を守ってください。
クリニック来院時に、次回までに使用するマウスピースをお渡しします。治療期間の目安は、治療開始前の歯並びの状態によりますが、おおよそ1~2年程度とお考えください。難しい症例の場合や、装着をさぼってしまった場合は、治療期間が延びる場合があります。
通院の間隔は、約6週間に1回程度になります。インビザラインの場合は、初回の歯型採取時に治療終了までの歯型を採りますので、まとめてマウスピースをお渡しすることが可能です。
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STEP6治療終了・保定期間
矯正治療終了後は、後戻りを防止するために一定期間の保定が必要です。保定装置の装着をさぼってしまうと、せっかく動いた歯が元に戻ってしまいますので、気を抜かないようにしましょう。